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気まぐれコンセプト クロニクル

先日「気まぐれコンセプト」について書いたら、検索エンジンからずいぶん「気まぐれコンセプト」という単語で人が来た。このマンガが背負っている月日や価値からすれば驚くには値しないことだが、それでも面食らった。何となしに責任のようなものを感じて、今日は「気まぐれコンセプト クロニクル」を購入する。発売直後に本を、マンガ単行本を買うなんて久しぶりのような気がする。スピリッツを読んだら「通常の単行本4冊分の厚さがあります」みたいなことが書いてあって興奮したのだ。書店に向かいながら、前に書いた

どうせ新刊を出すならバブル前期から現在までの膨大な量を全部読みたいくらいなのだけれど。

ということが、かなりのレベルで実現されているのだろう、ということにうれしくなった。作者や編集者は、この本が今日までのすべてを形にしていなければいけないということを、ちゃんと分かっているのだ。「全部入ってないと意味ないでしょ?」と言って、彼らは自分たちの仕事のなんたるかを理解しているのだ。とても感激した。

実際「4冊分の厚さ」であろうとも、さすがに全部を入れることなんてできなくて、かなり抜粋した形になっている。だが、それでもこの本はとても素晴らしい。読み始めて、最初は、元のマンガをベースにしてまさに年代記的に過去の流行や風物を解説する編集構成にちょっと拒否反応があった。現在において重要と思われるものだけを抽出するようなやり方に不安を覚えたのだ。最近は80年代や90年代がブームらしいのだが、その時代に自分たちが思い入れのあったものばかりを懐古趣味のためだけに取り上げるメディアばかりで、僕はうんざりしているのだ。「気まぐれコンセプト」もそうであって欲しくないなと思ったのだが、しかし読み続けているとそれは杞憂であったと分かる。第一、23年分もあるものを、わざわざこんなに分厚くまとめたのだ。そんなチャチなものであるわけがない。もちろん最近の90年代ブームとか、映画「バブルへGO!」に当て込んでリリースされた本なのだが、それとは別に、この本の重要な意味に自覚的な、編集者的な熱意を感じる作りになっている。「東京いい店やれる店」もそうだったが、彼らの仕事がなんなのか分からない奴を尻目に、さも悠々と熱意の込もった本を作っている。作品を売ったり話題になったり何でもないもののように扱われながら、なお自分たちの気持ちは別にあり、そしてそれに誰もが目を向けていなくてもいいのだ。ホイチョイのよさというのはそこだし、彼らが、今ではすっかり言葉としての意味を減じた「業界」に感じているカッコよさというのも、それなのかもしれない。ああ、Wikipediaの気まぐれコンセプトの項目を書いた馬鹿な奴には、絶対に分からないことなのだろうが!

2007.01.23 | | コメント(0) | トラックバック(0) | [マンガ

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